商業規模での初のH2エンジン
ドイツのハンブルク-オトマールシェンにあるHanseWerk Naturでは、100%天然ガスと100%水素(H2)、および天然ガスとH2とを様々な割合で混合した混成燃料で稼働できるガスエンジンの実証を行っています。 E.ON傘下のHanseWerk Natur社は、ハンブルクで分散型ガスエンジンによる熱電供給(CHP)プラントを復数運営しています。ハンブルクは、ドイツにおける水素ロールモデルになる可能性のある地域です。
天然ガスによる稼働 |
H2 による稼働 |
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電気出力 | 999 kW | >600 kW |
電気効率 | ~42% | ~40% |
コージェネレーション総合効率 | ~93.5% | ~93% |
このパイロットプロジェクトで、イニオイエンバッハは、メガワット規模のガスエンジンでは初となる天然ガスから水素への現地における仕様変更改造を実施しました。 イエンバッハJ416ガスエンジンは、メタン番号80以上の天然ガスで稼働し、高い総合効率を実現するよう設計·強化されています。
最適化されてはいるもの、
100%天然ガスでの稼働向けに
変換されたイエンバッハJ416ガスエンジンは、100%H2での稼働や、天然ガスとH2とを任意の割合で混合した混成燃料での稼働を可能にする以下の技術を搭載しています。
- H2燃料向けのポートインジェクション(必要なH2圧力 ~ 8バール)
- シリンダーによる選択的燃焼制御
- ターボチャージャー用ウェイストゲート